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コンピュータ技術とインターネットの発展により、現在社会は予想以上に原始時代に近い状態にあります。
中世から現代まで文化の継承、保存、伝達は書物を中心として行われてきました。
グーテンベルクの活版印刷により、文化を紙の上に記述し、固定した状態で万人に配布することが 可能となったのです。

しかし、1990年代の後半、インターネットの勃興により、情報の質と量は劇的な変化点を迎えました。ウェブページと検索エンジンの利用により、誰でも情報の発信者となったその裏返しとして、地球上にある情報全体の平均的な「質」が下がりました(=ノイズの増加)。

誰でも情報を発信できるという状態は、他人のフィルタがいっさいかけられていないことを意味します。したがって、独りよがりな意見も明らかな嘘も、何のチェックもなくネット上に流通してしまいます。 その結果、不必要な情報が増えるのです。

不必要なものが増えたとしても、全体として、正しい情報、有用な情報の合計量は増えないため、相対的に正しい情報の割合は低下していきます。
例えば、正しい情報の割合が10分の1に低下した場合、それまでと同じ情報量を集めるためには10倍の情報に目を通す必要があります。

この状態がどんどん進んでいくと、やがて情報の平均的質は限りなく低下し、 ほんのわずかな有用な情報と、膨大な不必要情報とが存在することになります。
ところが、一般の人々の情報処理能力を考えると、

多すぎる情報は、まったく情報がないのと同じ

という法則が成り立ちます。テレビのチャンネル数は5〜10程度あるため、 人間の理解の範囲にとどまっています。

一方、現在1年間に出版される書籍の数は約8万点あると言われていますが、 この書籍全体を記憶したり、理解するのは人間の能力を超えています。

ここで強調すべきことは、何らかの指針に基づき、それらの膨大な情報を交通整理し、 十分に質を高めた情報を提供するサービスの重要性です。
情報が多すぎるからこそ、そこにある不必要な情報を切り捨て、大切な情報だけを取り出す能力のニーズも高まります。

情報の取捨選択能力は、結局のところ個人の情報処理能力そのものであり、 会社の規模には影響されません。
従って、優秀な個人数名が強力な情報集約を押し進め、質の高いサービスを提供することは十二分に可能ということです。

今ほど、正しい情報、有用な情報の価値が高まっている時代は存在しません。

以上の背景に鑑み、会社設立を志しました。